大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)3071 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人両名弁護人三条商太郎上告趣意第一点第二点について。

論旨は、いづれも結局、被告人等に酌量減軽をしない原判決の量刑は不当である

というに帰する。しかし酌量減軽をするか否かは事実審たる原裁判所の裁量に属す

るところであるから、たとい所論に縷述するような事情があるとしても、それにも

かかわらず原審が被告人等に酌量減軽をしなかつたからといつて原判決を違法とい

うことはできない。それ故論旨第一、第二点とも上告適法の理由とならない。

同第三点について。

しかし銃砲等所持禁止令はその二条後段において、「その所持する銃砲等は裁判

により没収する場合を除いては何人が所有していても行政の処分でこれを没収する」

と規定しているに過ぎないのであつて、所論のように裁判によつて没収し得る場合

には裁判上必ず没収すべき旨すなわち裁判上の没収義務を定めているものではない。

そして、刑法一九条も没収すると否とを裁判所の裁量に委しているのである。それ

故原審が所論ピストルを没収し得たにもかかわらず没収の言渡をしなかつたからと

いつて原判決を違法ということはできない。そして没収の言渡をしない場合にその

事由を判示すべき法令の規定は存在しないし、またかかる判示をなすべき実質上の

理由もないのであるから、原判決が所論ピストルを没収しない事由について何等判

示しなかつたからといつて原判決には判断遺脱の違法は存しない。しかのみならず

所論は原判決の科さなかつた没収の附加刑を更に科すべきだというに帰し被告人に

不利益な主張をするものに外ならない。所論はいづれの点からも上告適法の理由と

ならない。

弁護人山根弘毅の上告趣意書は期間後提出にかかるものであるからこれに対する

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説明を略する。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 長谷川瀏関与

昭和二五年二月二三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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